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超高域を編曲で足す 【編曲】

楽曲制作の一番のポイントは低域だと僕は感じています。
キックとベースの帯域やバランス、ウワモノのローカットの度合い、など調整し、
芯のあるタイトで重心の下がった低域が現代ミュージックの醍醐味です。

対して、超高域部分(10K以上)ってあまり注視されていない気がします。
いってしまえば、超高域部分って、ジャンルによって多かったり少なかったり様々なので、
「こうしなきゃいけない!」というものがないのですが、
超高域部分がキレイに出ている曲は、音圧感も大きく聴こえたり、
ハイレゾ感の高い(実際にハイレゾは超高域も伸びている)メジャー感のあるサウンドになるのです。

EDMやエレクトロなどは、シンセトラックが中心なので超高域は意識しないでも出てくるのですが、
ベーシックなロック系となるとボーカルやシンバルしか超高域は存在しません。
ギター(歪み)の超高域をあげてもチープな音にしかならないのでダメです。
さぁ、解決策は「編曲」です。


シンセを足す


ちょっと控えめに、フィルター全開のパッド系音色をサビで薄くレイヤーするだけでも
シンセ感はあまり出さずに超高域を埋められます。
シンセ感を少し出してもいいのであればベル系を鳴らしてもいいですね。
シーケンスフレーズを、これまたフィルター開いて重ねるのもハイエンドを演出するのに有効です。
サビでパっと鳴り出すことにより、レンジが広がり、サビの華やかさがグっと増します。


ループを足す


生ドラムサウンドだけでは得られない超高域部分に、
エレクトロ系のハット(生音色ではないやつ)の16分フレーズを重ねるのも有りです。
パーカッションを重ねてグルーブを細かくするのと同じニュアンスです。
エレクトロ音色のハットを採用することにより、ついでに超高域も埋めてしまおうと。
歪ませてもよく馴染みクールに仕上がります。


SE(FX系音色)を足す


ベルツリー(ウィンドチャイム)やImpact系の音、
プシュ~~っとfall downする音色なんかにも超高域は含まれます。
サビの頭で鳴らしてあげることで、レンジ感を表現できます。

こういった方法でロック系のサウンドにも超高域をしっかりと付加することができます。
ただし、高域はやはり出しすぎると耳に刺さります。
低域との兼ね合いで、バランスをみて賢く埋めてあげることが大事です。




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