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MIXの距離感 【MIX】

各楽器のバランス・音量感はジャンルによっても様々。
MIXの方法も多種多様。
しかし「距離感」としては理想系があると僕は考えています。

わかりやすくシンプルに「ドラム」「ベース」「ギター」だけで考えてみるとこんなイメージです。

ベースとギターを「最前線」とした場合、ドラムが1歩下がった前後関係・立ち位置。
正確には、
ドラムは特に、アタックがしっかりあってサスティーンも丁度良く満たすサウンドがベストなので、
アタック部分は1歩前に出てきてベースやギターと同じ最前線の立ち位置。
結果、サスティーンは1歩さがる。

これが理想の距離感であると僕は考えています。


そのためには、
打ち込みであれば、2拍4拍のスネアはベロシティ120で鳴らしきる。
生ドラム録りであれば、フルショットはしっかりフルで叩く。
まずはこれが大事です。
音そのものにアタックとサスティーンがなければ実現できません。


MIX作業では、距離感のコントロールにはcompが必須です。
attackは20msec、キックは50msecを目安にセッティングしてみてください。

ratioは4くらいでOK。GRはスネアはがっつり、他はナチュラルに。

releaseの設定は気分次第。
サスティーンを切りたければ長め(50msecくらい)
サスティーンを伸ばしたければ短め(1~5msec)
キックは60Hzあたりと、3K・4K・7K等、存在感をしっかり作ってあげると、
このくらいの立ち位置がちょうどまとまりやすく聴きやすいのです。


アーティストのライブステージでもベース・ギターの位置から1歩下がった場所にドラムがいることが多いですよね。
まさにそんなイメージです。
モニタースピーカーに耳を傾けながら、その空間上にどの楽器がどいう距離感で立っているかを、
上記のイメージでチェックします。
このバランス・距離感を基本とし、曲のジャンル感・カラー感に合わせてキックを少し前に出したり、
ギターを少しひっこめて他のうわもののためにスペースを空けたり、といった調整をします。

よければ参考にしてみてください。




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